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続・Zero Style [Na-01] [住宅]

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昨日ここで紹介したZERO Styleの模型であります。

熱環境を考えてこの住宅を考えたと書いたが、もうひとつの特徴は床座のLDと寝室にある。ダイニングテーブルやソファーベッドを置かず畳の上で暮らす家である。

より良い住宅を多くの人が建てられるためにはよりローコストにしなくてはならない。そのためには床面積を少なくすることが必要。もちろん建設過程の合理化やローコストの材料を使うことも必要だが、安価な石油製品を使うことは住宅の寿命を考えると避けたいところ。質を保たなければならない。一般的には床面積至上主義であるが、床面積を確保するために質を落とすのではなく、狭くても高い質の住宅の方が豊かな暮らしができるという価値観でこの住宅を設計した。小さな空間を使うためには空間をフレキシブルに使うことがひとつの方法で、そのために畳としたのである。この空間の利用法は、伝統的な日本のものでもある。

また、今の椅子座の生活であっても、以外に今では床に直に座って寛ぐ人が多いという現状がある。ソファは座るものではなく、もたれる物としているご家庭が多いのでは。これは日本人の持っている習性というか、本能というか。そもそも現代の住宅は、第2次大戦後、軍国主義から開放された日本が、民主主義とセットになって欧米をモデルにした機能主義で発達したことにある。戦前の思想はすべからく悪と考えられた終戦直後、日本の伝統家屋は封建主義、大家族主義の象徴で、タタミ、床の間、襖、障子に至るまで使うべきではないと主張した建築かもいた程の時代だったと聞く。庶民の住宅もLDK+nの間取りに代表されるように、欧米スタイルをひとつの文化的生活のモデルとして日本の住宅は展開してゆき、現代の住宅はその延長線上にある。こうして排除された和の生活だが、本能的に床座のくつろぎを好むものなら本能に従って住宅を作っても良いと思ったのである。

そんなことを考えて作ったこのプラン。本日13日~15日、吹上の中小企業振興会館の建築総合展NAGOYA2011にて展示中。
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Ken坊

畳の上ってことは・・・
寝技も楽しめるってことですね。
Nice!!
by Ken坊 (2011-10-13 21:23) 

namazu

寝技は楽めるかもしれませんが
家の中で一本背負いや巴投げを楽しむのはどうかと。
by namazu (2011-10-13 22:19) 

さくら

畳の上で寝技したら
「畳がすり減るからやめんかい!!」
って
怒られちゃうわよ
やさしい私でも怒っちゃう♫
by さくら (2011-10-14 09:56) 

Ken坊

では、やさしく叱ってくださいね。
by Ken坊 (2011-10-14 18:52) 

namazu

さくらさん。
たたみ込むように厳しく叱ってやってください。
by namazu (2011-10-16 11:19) 

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